# MSA301ForStuduino Adafruit MSA301 ライブラリ v1.1.0 を、株式会社アーテックが Studuino 向けに改変したものです。 MSA301 / MSA311 加速度センサーを I2C 経由で読み出します。 オリジナル: https://github.com/adafruit/Adafruit_MSA301 オリジナルのライセンス(BSD)は `license.txt` を参照してください。 本ライブラリは Adafruit が配布する公式版とは互換性がありません。 公式版の `Adafruit_MSA301` と同時にインストールしても衝突しないよう、 ライブラリ名・フォルダ名・ファイル名・インクルードガードを変更しています。 ## 使い方 ```cpp #include Adafruit_MSA311 msa; // MSA311 (I2C 0x62) // Adafruit_MSA301 msa; // MSA301 (I2C 0x26) void setup() { Wire.begin(); if (!msa.begin()) { // センサーが見つからない } } void loop() { msa.read(); // msa.x, msa.y, msa.z } ``` 依存ライブラリは `BusIOForStuduino` のみです。 Adafruit Unified Sensor および Adafruit SSD1306 は必要ありません。 ## オリジナルからの変更点 ### 1. ライブラリ名・ファイル名の変更 公式版との衝突を避けるため、次のように改名しました。クラス名は変更していません。 | オリジナル | 本ライブラリ | |:--|:--| | `Adafruit_MSA301`(フォルダ) | `MSA301ForStuduino` | | `Adafruit_MSA301.h` | `MSA301ForStuduino.h` | | `Adafruit_MSA301.cpp` | `MSA301ForStuduino.cpp` | | `ADAFRUIT_MSA301_H`(インクルードガード) | `MSA301FORSTUDUINO_H` | | `name=Adafruit MSA301` | `name=MSA301ForStuduino` | ### 2. Adafruit Unified Sensor への依存を削除 `Adafruit_MSA301` クラスの `Adafruit_Sensor` 継承を外し、`getEvent()` と `getSensor()`、`sensors_event_t` を用いる API を削除しました。 ATmega168(SRAM 1KB)ではメモリに余裕がないためです。 ### 3. 未使用 API の削除 Studuino が使用しない設定用 API(`setDataRate()` / `getDataRate()` / `setPowerMode()` / `getPowerMode()` / `setBandwidth()` / `getBandwidth()` / `setRange()` / `getRange()` / `setResolution()` / `getResolution()` / `enableAxes()` / `setClick()` / `enableInterrupts()` / `getMotionInterruptStatus()` など)と、対応する enum 定義を削除しました。 これらの設定は `begin()` の中で固定値(125Hz / 250Hz / ±2G / 8bit / ノーマルモード)を直接書き込む形に置き換えています。 ### 4. Adafruit_MSA311 クラスの追加 MSA311(I2C アドレス `0x62`)に対応する `Adafruit_MSA311` クラスを追加しました。 `Adafruit_MSA301` を継承し、既定 I2C アドレスのみが異なります。 ### 5. begin() を複数回呼び出せるよう修正 オリジナルの `begin()` は呼ばれるたびに `Adafruit_I2CDevice` を `new` していました。 Studuino のセンサー値確認モードはセンサーの抜き差しからの復帰のため 一定周期で `begin()` を呼び直す設計になっており、この実装のままでは 呼び出しのたびにメモリリークが発生し、SRAM 1KB の ATmega168 では 数十秒で枯渇して動作が破綻します。 そのため、確保済みの場合は再確保しないよう変更しました。 あわせて、コンストラクタで `i2c_dev` を `nullptr` に初期化しています。 ```cpp Adafruit_MSA301::Adafruit_MSA301() : i2c_dev(nullptr) {} bool Adafruit_MSA301::begin(uint8_t i2c_address, TwoWire *wire) { if (i2c_dev == nullptr) { i2c_dev = new Adafruit_I2CDevice(i2c_address, wire); } ... } ``` なお、この変更により `i2c_dev` は初回の `begin()` で確保された I2C アドレスを 保持し続けます。2回目以降の `begin()` に渡した `i2c_address` は無視されます。 ### 6. 配布物からの除外 ビルドに不要なファイルを削除しました(`examples/`、`assets/`、 `MSA301-V1.0-ENG.PDF`、`.github/`、`.travis.yml`、`code-of-conduct.md`)。 `examples/` は上記 2. と 3. の API 削除により、そのままではコンパイルが 通らなくなっていたため削除しています。